Before (改善前)

CVD

CVDは母材への密着性が良く、高硬度を長期に渡って保つため部品の長寿命化のためにパンチ部品等によく使用されます。ただしトラブルとして、TICコーティング後の寸法にバラつきが生じやすいため精度保障が困難になるケースがよくあります。CVDは処理の途中で1000度近くの熱を加えるため歪みが起こりやすい処理であり、特に工具鋼のSKD等ではより大きく歪みが発生しやすくなります。そのため修正の加工コストが高くなってしまいます。

V

After (改善後)

CVD

上記のような場合は高温処理(CVD)でのTICの代わりに、低温処理(PVD)を選択することでトラブルを防止することができます。PVD使用の場合は、処理後の寸法が一定となり修正加工が不要となります。そのため、高品質を維持しながら、短納期、コストダウンを実現することができます。

POINT(要約)

パンチやダイ等の生産設備部品に用いるPVD、CVDの処理後の硬度は細かな条件の違いを除けばほぼ同じと考えることができます。高精度部品にCVDを使用している場合、高温による部品の歪み等を加工して修正していることも多く、このCVDをPVDに変更することで加工コストダウン、リードタイム短縮を実現することができます。