Before (改善前)

SUS304 タフトライド処理

部品の長寿命化のため、ステンレス非磁性体の部品において材質全体の硬度を上げたいという要望があることがあります。耐久性が非常に重要な部品のため、部品表面だけでなく内部にも硬度が欲しいというケースです。表面だけの硬度上昇ならばステンレス材に対してのタフトライド処理等の窒化処理がありますが、SUS部品の内部まで全体の硬度を上げることはできません。

V

After (改善後)

HPM

このような場合、非磁性の材質HPM75を選択することで部品全体に渡って硬度を上げることができます。HPMに対して時効硬化処理を施すことで、非磁性を保ちながら全体に渡ってHRC40程度の硬度を得ることができます。結果、ステンレス材からHPMへの材質変更により強度アップを実現することができます。

POINT(要約)

生産設備部品における長寿命化には様々なアプローチがあります。非磁性の特性が重要になる場合、ステンレス材を用いることが一般的です。しかし生産設備部品の硬度を長寿命化のためにさらに上げたいといった場合は、非磁性ステンレス材からHPM+時効硬化処理を選択することで非磁性を保ちながら硬度アップ、長寿命化を実現することができます。